薪ストーブは火事にならない?煙道内火災を起こさないために気をつけたいこと

薪ストーブは、ストーブ本体の中で炎が燃える暖房器具です。
いくら扉を閉めているとはいえ、室内に炎があると考えると、「火事にならないの?」と心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

薪ストーブと焚火の違い

屋外で薪などを燃やすことを一般的に「焚火」といいます。
火がむき出して常に大量の酸素を絡めながら燃え続けます。
火力調節は薪のを多くするか少なくするか位で、細かいコントロールは難しいです。

キャンプをやったことがある方はお分かりだと思いますが、焚火は煙突がないので煙が出てしまうと周囲に拡散してしまい、目が痛くなったり匂いがついたりということがしばしばあります。
とんど焼きやキャンプファイヤーは規模の大きな焚火ですね。

薪ストーブとは、炉の中に焚火を入れ込んだものです。
薪ストーブという燃えない入れ物の中で木が燃えているという状況で、
煙は煙突を通って外部へ排出されます。

薪ストーブにはガラス付きの扉がついていますので、必要な時に扉を開閉し、ガラス越しに燃えている状況を確認できます。
扉を開けっぱなしにしない限り、火の粉や煙が室内に出ることはありません。
また、火力の調整は空気の調節ができるので、薪をくべても空気を絞れば燃焼を遅らせることができます。

これが、薪ストーブと焚火の違いです。

薪ストーブの火災リスクは?

薪ストーブ由来の火災は、そのほとんどが薪ストーブ本体ではなく「煙突」が原因です。
先にも述べたように、薪は薪ストーブ本体の炉の中で燃えますので火が室内に出ることは基本的にありません。
あるとすれば扉を開けているときだけです。

そして、扉を開けっぱなしにして利用するものではありませんので、本体からの出火はあまり考えられません。
もし本体から炎が漏れるとするなら、メンテナンスをすることなく数十年使い続け、壊れて隙間だらけものとか、ガラスが割れてなくなっているのに使用したとか、通常の使用方法ではない場合だと思います。

薪ストーブ火災の原因は多くが「煙道内火災」

では煙突はどうでしょうか?
実は煙突が原因の火災の方が多く、これは「煙道内火災」と言われる火災です。
煙道内火災とは、煙突内部に炎が駆け上がり、その熱や火が原因で建物が燃えてしまうというものです。

ではなぜ煙突内部に炎が駆け上がるのでしょうか?
そもそも、煙突自体は金属でできており、燃える要素はありません。
何が燃えるのかというと、煙突内部に付着した「スス」が原因になります。

ススは炭素です。炭素は読んで字のごとく炭ですよね。
可燃物なので、当然燃えます。

薪を焚くと必ずススが出ますが、そのススは煙突内部に付着します。
ただ、少量のススでは火がついて燃え上がるということはありません。
燃え上ってしまうにはいくつか条件があります。

煙突内のススが燃えてしまう原因

薪ストーブ由来の火災のうち一番多い原因は、煙突掃除を全然行っていない場合。
そして二番目は、未乾燥薪を使用して、カリカリのススが煙突内部へ付着している場合。
薪ストーブで火災が起きるのは、ほぼこの2パターンです。

どちらも共通して言えるのは、ススが煙突内部に蓄積しすぎて炭が煙突内部にびっしり付着した状態です。
極端に言えば「BBQ用の炭を煙突の中に入れた状態」。

ストーブに火をつけて、その火が煙突内部のススに引火して上昇気流で煙突を駆け上がるのが煙道内火災です。

煙道火災を起こさないためには?

定期的に煙突掃除を行うことで、火災のリスクは簡単に減らすことができます。

頻度としては、毎日薪ストーブを焚く方であれば1年に1回。
週末だけ焚く方であれば2~3年に1回くらいでしょうか?

稀に「高温で焚けばススがつかない」などと言う方がおられますが、それをやるとストーブ本体を壊しますし、煙突内部にススがついていた場合は煙道内火災まっしぐらですので、面倒がらずにきちんとメンテナンスすることをお勧めします。

薪ストーブは定期的なメンテナンスさえ怠らなければ、火災になることなく安全に使用できる素晴らしい暖房器具です。
年に1回のメンテナンスは、煙突掃除と本体の掃除+消耗品の交換や修理(必要な場合)です。
ご自分では難しいという方はメンテナンスご依頼も受け付けておりますので、
ぜひ気軽にご相談くださいね。

煙突メンテナンスでは煙突を部分的に分解してしっかりススを取り除きます

しっかりメンテナンスして、大切な薪ストーブを長く安全に使いましょう。